●貯金箱が好き
 私は貯金箱という物が大好きで(イヤ貯金しろよ)、昔からいろいろな貯金箱を買ったり作ったりしてました。「陶製の貯金箱をトンカチでがしゃんと割る」というシチュエーションにあこがれてたので硬貨の取出口のない貯金箱を粘土で作った事もありましたが、(ワリと簡単に)必要に迫られると挿入口に紙切れを差し込んで中のお金を取り出したりしちゃうので、結局今に至るも実行したことはありません。

 いっぱい使ってきただけのことはあって色々印象に残ってる貯金箱はあるのですが、その中でも特にお気に入りだった物がいくつかあって、ひとつは「子供の科学」か「模型とラジオ」の工作記事を見て作った時間割表型の貯金箱です。

 この貯金箱は厚紙と段ボールで作る物で、厚紙と厚紙の間に硬貨が入る溝が切られた段ボールがサンドイッチされています。表は時間割表になってるんですが実は貯金箱という仕掛けで、紙工作だけで作成可能なのと秘密なにおいがするのとですっかり気に入ってしまい、しばらく使ってました。難点は入れるのが10円玉ばっかりだとほんの百数十円で一杯になってしまうことです(笑)。

 もうひとつは一時期大流行した「パックマン貯金箱」(っていうんでしたっけ?)。貯金箱の手のひらに硬貨を乗せると、パクンと飲み込んでしまう仕掛け。これはその仕掛け自体が楽しい上に裏蓋取ればすぐ硬貨が出せるのが災いして(笑)、入れる→開けるを繰り返してただのオモチャにしたあげく、すぐに飽きてしまいました。

 最後はちょっとキワモノの「ミステリーバンク」。アリイ製作所からキットが2種類位出ていたと記憶してますが、古びた怪しげな箱に硬貨を置くと、箱の中から恐ろしげな手が出てきて硬貨をひっつかんでいくという趣向の貯金箱です(完成品もあったようですが未確認)。

これは私も何度か買ってみましたが(そんなもん何度も買うなってば)、とにかく恐ろしげな箱絵のイメージとしょぼい内容にギャップがありすぎて笑えます。敢えて恐ろしいと言えるポイントを挙げるとすれば動作音(安物の歯車の音がぎゃーぎゃーと大変うるさい)と、非常に粗雑なキットなのでちゃんと動くようにするには大変な労力を必要とし、大抵は動かないか、もしくは出来たときには疲労困憊して貯金のことなどすっかり忘れていることくらいでしょうか。でも好きだったんですよねえ・・・(笑)。
【おわり】