●表札


Pickupの方でもちょっと書きましたが、頼まれ物の表札です。

【構想】
 今回は米ヒバを使用します。形は中央部分を1段丸く落とし込んだ正方形。名前を印刷した透明フィルムを、木製の本体とアクリルの保護板で挟み込んで固定。透明フィルムに印刷した文字が中央の落とし込み部分に影を作る(と思う)のできれいかな、ということで決定。フィルムとアクリル板を見栄えよく本体に固定する方法は、作りながら考える事にしました(ちゃんと計画しろよ・・・)。

【製作】
 円形の段加工はトリマーで行おうと思っていましたが、私の持っているトリマーは古い型でガイドが別売り。購入しようとあちこち探したんですが、新型がでて久しいせいかオプション品の類が全然見つかりません(新型には標準装備でガイドついてるんですね・・・スピードコントロールもついてるのか・・・いいな)。わざわざ取り寄せするのも面倒だったので、穴をあけた薄板をもう一枚の板に接着することにしました。トリマーとテンプレートガイドがある場合は、テンプレートを作ってそのままトリマーで段加工してしまった方が楽だと思います。

 まず買ってきた米ヒバを正方形に2枚切りだしました。1枚は厚さ5mmになるまでひたすらカンナ掛け。バンドソーがあれば一発ですが手作業だと死にそうになります(笑)。素直に薄い板買ってきた方がよかった・・・。削り終わってからサークルカッターで直径150mmの穴をあけました。裏に接着する板は20mmのままでいいかと思ってたのですが、表面を少しカンナ掛けして1日置いておいたらあらびっくり、うにょーんと反りまくってて、修正してたら結局10mmくらいの厚さになってしまいました(あまり乾燥してないのか、それでもまだ反ってくる・・・)。キリがないので、若干の反りは他の方法で矯正しようということにしてひとまず終了。2枚を接着してクランプ、完全に乾燥させます。アクリル板も同寸法に切り出しておきます。

 本体には保護板固定の為の細工をします。当初はタッピングで止めるつもりでしたが、鬼目ナット+ビスで固定する方式をとりました。これならがっちり固定できるので反り矯正もできそうですし、飽きたら別の名前シートに替える事もできます。本体対角線上の4カ所(反り矯正も兼ねる為、心持ち内側に寄せてあります)に6mmの穴をあけ、エポキシ接着剤を塗布した4mmの鬼目ナットを埋め込みます。以前桜材に鬼目ナット埋め込んだときには堅くて手が痛くなりましたが、さすがに針葉樹は柔らかいです。楽だ。

 ボルトの方はM4mmのステンレスビスを使います。でもビスの+頭そのままではあまりになんなので、手元にあった15mm径の木の球でちょっとお飾りを付けました。白木のビーズみたいな物で、なんかに使えないかなーと特に意味もなく買っておいた物なんですが思わぬところで役に立つものです(自分でフォローするなってば)。元々あいていた3mm径の貫通穴を、片側のみ6.5mmのドリルで広げ、そこにビスを通してエポキシ接着剤で固定しました。

 アクリル板も同じ位置に5mm径の穴を開けます。ビスや鬼目ナットの接着剤が硬化した後、アクリル板を本体にビス止めして見ましたが、思惑通り板の反りは矯正できるようです。これで一安心(笑)。

 色はナチュラルな物を、という希望だったので素直にワシンのウレタンニスのみ、ビスの頭はライトオーク色のジェル状ステインを塗ってワンポイントとしました。二度塗りして乾燥後ペーパー掛け、ツヤを落としてからヒートンとボールチェーンを取り付け、名前シートを挟み込んで保護板をビス止めしたら完成です。

 さて、完成した表札は、計算通り文字が影を落としてくれてなかなかいい感じです。耐候性は・・・初めて作ったのでわかりません(笑)。
【おわり】